母親って、あなたにとってどんな存在ですか。
小さい頃、よく「大好きなお母さん」って絵を描いたり、お母さんのような人になりたいとか言ってませんでしたか。
それが大人になるにつれて、母親の本当の性格がわかってしまうってことは、誰にでもあることです。
小さい時に思っていた母親とは違う顔を見てしまう時。
誰にだって訪れるそんな瞬間ですが、それこそが本当の母親の姿なんです。
子離れできない母親と、自立してしまった娘との関係は他人にはなかなか解ってもらえないもの。
一見、仲の良い友達親子というのは、案外根深い悩みに陥っているという実話をお伝えします。
子どもの頃は自慢の母、高校生の時には親友のような母
とにかく優しい母親のイメージ。
特に一人娘にとっては一番の理解者で、なんでも話せる相手だったのでないでしょうか。
初めて好きな人ができた時も、母親に相談して、初デートの話を熱心に聞いてくれたのも母親だったのでは?
友達との約束よりも母親との約束を優先していたり、休日はずっと家にいて母親と一緒にお茶したりテレビを見たりするのが一番の安らぎだったのではないでしょうか。
小学生から高校生まで、ずっと母は自慢の母親で、喧嘩して反抗している友達が信じられない、なんてこともありませんでしたか。
でも、そんな関係がずっと続かない親子もいるのです。
真剣に付き合う彼氏ができたら関係が変わってきた
高校時代までの彼氏とは違い、就職してからできた彼氏の話はなんだか上の空で聞くようになった母。
休日になって彼氏とデートに出かけようとすると、何かにつけ邪魔をするような行動をとるようになった母を疎ましく思ったことはありませんか。
母親の全員がそんな風になってしまうわけではないのに、なぜ自分の母親はこんなに干渉してくるのか?
手放しで結婚を祝ってくれないし、結婚してからも何かと夫婦の間に入ってくるのは、学生時代から親密な関係だったせいかもしれません。
前はなんでも話してくれたのに…という母の一言が重い
結婚すれば夫婦の会話がとても大事になってきます。
生活も夫婦中心になるので、買い物するにしても、休日の計画を立てるにしても、夫婦で話をする・・・これって当たり前のことです。
それが、友達親子の母親としては面白くないのですね。
前はなんでも話してくれたのに、今は何も相談してくれないのね。
実際に私も結婚後に、このセリフを母から言われたことがあります。
本当に重いと思いました。
自分が新婚だった時はどうだったのか?と聞いても、何も言ってくれない!の一辺倒です。
聞く耳持たずで、何も聞いてくれない!とこちらが言いたかったくらいです。
今思えばこれと言った趣味がなく子供が趣味だった母
若い時から特に好きなものがなく、子供服を作ったり、子どもの習い事に付き添ったりすることが一番の楽しみだった母。
私の好きなものを好きになるという感じで、それが学生の時には、話の合う親友のような母。
だから、子どもの結婚後、一番の趣味が無くなってしまって、そのことが受け止められないでいるのだと思います。
時に、子どもを取られた気持ちが強すぎて、結婚相手に敵意を抱いたり、一緒にいても不機嫌さをむき出しにしてその場の空気を悪くしてしまったりします。
そこまでいくと、やはりこちらもストレスが溜まってくるので、なんとなしたいのですが、これは感情の問題で、なぜそんなことをするのかと問いただしても、決して答えは出てこないのです。
一度距離を置くことを考えましょう
母親に子ども以外の楽しみを見つけてもらうのが一番ですが、年を取ってから新しい趣味を持つことは難しいですよね。
今から趣味が持てるのであれば、とっくに子ども以外の趣味を見つけているはずですから。
つき放すわけには行かない厄介な存在。
父親に相談できる場合は、やはりお父さんに相談するのが一番です。
母をどこかに連れて行ってくれるようお願いしたり、一緒に旅行に出かけるよう提案してみるといいでしょう。
母親が一人暮らしであったり、同居している場合は、難しいかもしれませんが、第三者の介入が必要になると思います。
母親の兄弟、従兄弟などに会う機会を増やしてもらうとか、母親の古い友人にお願いできるようであれば、お願いしてみると良いでしょう。
とにかく親子で話をすると拗れるのが厄介です。
お互いに言葉にしづらい感情を持っているわけですから、なかなか話し合いも進まないと思います。
距離をおくと思いやりの気持ちが生まれる
ずっと一緒にいると、重ばかりで母親の気持ちを思いやる余裕はなくなりますが、離れると不思議なもので、さみしかったのかな?などと思えるようになるのです。
育ててくれた実の母親なので、ずっと距離をおいたままにしておくわけにもいきません。
だんだん年を取っていく母親と、今は関係に悩んでいても、本心ではもっと良い関係になりたいと思っているはずです。
距離をおいて、お互いに良い関係を築きたい気持ちは、やはり第三者にお願いするのが一番です。
直接言っても、あなたの言葉は母親には届かないかもしれません。
距離をおくならば、なるべく母親が若いうちにするのがいいと思います。
ずっと別れてしまうわけではないし、何年会わないわけではないのです。
少し会う回数を減らすだけ。
そして、お互いに自分の時間を大事つ使えるようにするだけです。
たったこれだけのことなのに、親子だと難しくなってしまうものですよね。
私が実母との同居を解消して思ったこと
私は実母との8年間の同居の末、関係が悪化して、同居を解消しました。
母には帰る家があったので、これは幸いでした。
追い出すような形になって本当に後味の悪い数日を過ごしましたが、後味が悪かったのはほんの数日です。
あとは解放感でいっぱいで、本当に嬉しかったです。
間に挟まれるように生活していた夫は同居中、全く不満など言いませんでしたが、なぜか突然喘息になって、夜が眠れず苦しみました。
それが、同居を解消してから嘘のように治ってしまったのを見ると本当に申し訳なかったです。
母は、一人暮らしになってから少し仕事をするようになり、職場の友達とランチや旅行に出かけるようになりました。
母もまだ若かったんですね。
今ではもちろん仕事も辞めて、老後の生活をしていますが、友達と遊びに行くことはずっと続いているようです。
私は子どもを連れて定期的に母のところに泊まりに行ったりしています。
それでも時々は喧嘩もしましたが、同居していた時のような重苦しい感じではなくなっていました。
同じような悩みを持っている方は、多分たくさんいらっしゃると思います。
親子だけでは解決は難しいです。
だからと言って、夫や奥さんに頼んでも、それはもっと拗れることになります。
娘としては親不孝な態度に出たかもしれませんが、今は良かったと思っています。
常に頭の中には母がいて、何かあれば電話をしたり、会いに行ったりしています。
母をストレスに感じていた頃より、お互いに少し年を取って関係も良くなりましたが、あのまま一緒に同居していたらものすごいストレスで押しつぶされていたかもしれません。
なにせ、母が隣に座っている気配を感じるだけで、そちら側の肩がこわばっていたくらいですから。
実母との関係に悩んでいらっしゃるみなさん、経験者の立場から言わせていただくと、これは距離をおくのが一番です。
どれだけ難しくても、家庭内がくつろげないような状態になってしまう前に、少しでも距離をおく努力をしましょう。
まとめ
実の親子ほど遠慮がなく、親子は運命共同体と思いがちですよね。
でも、それは違います。
親子それぞれの生き方があって、考え方があるのが普通なんです。
もしあなたが娘で、実母との関係に悩んでいるなら、距離を置くことをお勧めします。
あなたがお母様とより良い関係が築けますよう、お祈りしております。