育ちは神戸の私。
嫁いだのは、北九州市小倉。
7年間の遠距離恋愛を実らせて、結婚しました。
最初、両親は結婚には大反対。
神戸に住む事を条件に結婚を許してもらいましたが、結局は就職も決まっていた彼のことを考えてやっぱり私が小倉へ行くことになりました。
結婚前は、毎日小倉の方を向いて生活しているような感じだったのですが、いざ、小倉に嫁いでみると、まぁ驚くことばかり。
都会から田舎へ嫁いで、ちょっと後悔している方に読んでいただけると嬉しいです。
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まず言葉が聞き取れない!!
彼の実家は小倉よりもさらに南のもっと田舎の町と言うか。村?
結婚式は普通にチャペルとホテルでしたんですが、そのあとは村の風習なのか、結婚式に呼ばなかった近所の人たちを招いて公民館みたいなところで縁石が設けられました。
着物を着て、お酌して回ると言う、それだけでも私にとってはカルチャーショックな感じでしたね。
しかも、いろんな人が話しかけてくるんだけど、何を行っているのかさっぱりわからない!!
近所の人たちだけでなく、義母、義父、義兄弟たちが話していることもちょっと聞き取れませんでした。
何かを言われるたびに、主人の顔を見て通訳を乞う感じでしたね。
とりあえず、その部分だけでも気持ちが折れてしまうと言うか、ホームシックに初日からかかると言う状態になりました。
今思えば、本当は聞き取れたんだろうけど、あまりにも環境の違うところに置かれてしまって、聞く耳を持たなかったと言う方が正しいのかもしれませんね。
夜道が恐怖!小石につまづいて私がとった行動は?
新居の住所は、土地勘が全くない私には決定権があるわけがなく、主人に任せでした。
あっさり決まったんですが、これまためっちゃ田舎。
買い物には歩いて15分くらいのところにスーパーがあって、途中地道を歩く箇所あり。
地道って…
しかも夜になると、街灯も住宅も少なめの道で真っ暗。
毎日買い物に出るたびにため息が出ます。
お店のネオンがないって本当に殺風景ですよ。
夜景の街、神戸で育った私にとってはちょっとした地獄絵のようでした。
ある日、主人と買い物に出かけた帰り道。
真っ暗の地道を歩いていると、急に腹が立ってきて、突然文句を言い出してしまいました。
そして、小石につまづいたのが起爆剤となり、どか〜〜〜ん!!と切れちゃいました。
なんじゃ〜この地道は!!真っ暗ってどう言うこと!?なんも見えへんがな!ざけんなよ!と、叫びました。
叫んだところで、スッキリするわけもなく、自宅に帰るまで超不機嫌だったと言うお話です。
エスカレーターで立つ位置は右の福岡県
結婚してすぐに、自分は田舎が嫌いなんだと言うことに気づかされました。
口を開けば「神戸に帰りたい」を繰り返す私に、主人は優しくて、それにあぐらをかいていまだに言いたい放題です。
エスカレーターの立ち位置のことは、小倉に来てからずっと気になっていました。
同じ西日本なのに、なんで左に立つ?
ご存知の通り、関西は右に立ちます。
西日本であるはずの福岡県は、なぜ関西を飛び越して、東京と同じく左に立つようになったのか?
と言うよりも、右に立つ関西がマイノリティーなんですよね。
しかし!!世界規模でいうと右に立つ国がほとんどなんです。
世界基準の関西!!
万博が大阪で開催されたので、エスカレーターは右に立つようになったとのことですが、最近は関西のデパートなどでは2列で乗るというのが普通になりましたよね。
駅では相変わらず急ぐ人のために左側を開けていますけどね。
神戸に帰って、エスカレーターで右に立つ人たちを見ると本当に安心します。
方言を聞くと余計に疎外感が増す
私だって関西訛りがあるので、方言を責めることができませんが、あれってその土地で生まれ育った人が子どもの頃から染み付いている言語であって(当たり前)よその土地に来たな〜と思わせられるものです。
方言は、ホームシックを引き起こす大きな要因なのです。
特に、親戚が集まるようなところでは、一人だけ関西弁だとイントネーションが逆なので超話しづらい。
ツラれるわけです。
小倉弁って語尾につく「ちゃ」とか「ち」とかがないと、案外標準語に聞こえます。
それはイントネーションが東京寄りだから。
西日本なのに!!
ま〜関西が独特すぎるんですけどね。
それは、仕方ないとしても、標準語っぽいイントネーションにつられて喋っている自分に嫌気がさして、さらに好きになれないという状態を引き起こします。
方言が暖かく聞こえる…というのは、訪れた旅行先で耳に入って来たその土地の方言が暖かく聞こえるだけで、その土地に住む場合はこれには当てはまりません。
ね〜その方言、私の前でわざと大げさに話してない?
くらいのひねくれた聞き方をしてしまいます。
ところがですね。
実は小倉に嫁に来てから、大病をしまして、手術することになった時。
以外にも、あれだけ疎外感を感じさせられた小倉弁で看護師さんから励まされた時には、なぜかホッとしたのを覚えています。
不思議ですね。
あんまり好きじゃない!とか、主人にはのたまっていて、主人も絶対に小倉弁を話さなくなったというのに。
その小倉弁で、「大丈夫ちゃ。きっと手術は成功するけんね!」と手を握られて言われた時に、泣いてしまいました。
私も少しずつこの小倉の人間になってきているのかな?と感じた瞬間でしたね。
住めば都と少しでも思たら幸せです…でも
結婚前は小倉の方角ばかりを見て生活していた私も、結婚してからは神戸の方ばかりを見て生活をしています。
子育ても終わり、隙があれば神戸に帰るという日々。
年に、おそらく8回くらいは帰っています(笑)
とは言え、小倉で子どもを産んで育てて、ママ友もママ友じゃない友達もできて、土地勘もしっかりついて、もうすぐ神戸にいた年数よりも小倉にいる年数の方が長くなってしまうことを考えると、住めば都という言葉を思い出します。
子育て中は会えなかった学生時代の友達とも、また頻繁に連絡を取るようになって、結婚したばかりの頃のあのホームシックはもうすっかり他人事になっています。
つまり、20年くらい住んでしまえば、結構自由な自分の時間が取り戻せるということです。
それまでの我慢。
と、そこまでは言いません。
だって、大好きな彼との生活を築くわけですから。
そこは、夫婦何年経っても仲良くすることが大前提。
出産、子育てがあったり、または夫婦だけの生活を選んだとしても、やはり基本は夫婦です。
メリットは「なりたい自分」を作ることができる
都会から田舎へ嫁ぐ場合、とにかく娯楽が減ります。
夫婦仲が良くても、時には遊びたいですよね。
都会育ちなら、なおさらネオンが恋しくなったり、派手な街で買い物したかったりするわけです。
でも、田舎にはショッピングモールのちょっと大きなのがある程度だったりするんですよね。
帰省しなければ、昔のキラキラした時間は手にできないと思っておいてください。
ならば、楽しめるのは妄想の世界。
幸い、あなたの周りの人たちは、もしかしたら彼氏だってあなたの細かい過去の話など知らないんです。
そこで、私が楽しんだのは、田舎でできたママ友、ママじゃない友にテキトーな昔話を話すこと。
あなたは、田舎に嫁いだ時点で、話の中だけでも「あなたのなりたいあなたになれる権利」を手にしているのです。
ちょっと盛った話とか余裕。
なんなら、友達の武勇伝も全て「あなたのもの」ですね。
これ、結構ストレス発散できます。
聞いている方々はとても興味深そうに聞いてくれますよ。
珍しい都会の高校時代の話とか、大学時代の豪遊の話とか?
でも、あんまり吹聴すると、「危ない嫁」のレッテルを貼られるので、ホドホドにしましょうね。
まとめ
神戸までは新幹線で2時間。
そう思うと近いですよね。
海外に住んでいることを考えると、頻繁に帰ることもできます。
しかも今やネット社会。
離れていても、携帯電話やパソコンで普通に相手の顔を見ながら話ができる時代です。
地元の情報もtwitterなどで、地元にいる頃よりも詳しく知ることができます。
これから結婚して、全く知らない土地へ行く方。
全ての人が私のようになるわけではないし、たとえなってしまっても、時間が経てば自由に自分をコントロールできるようになります。
今後はもっと早く目的地に着く手段ができているかもしれませんしね。
置かれた場所で、家族と一緒に楽しむことを考えてください。
私とて、文句ばかりを言ってたわけではなく、ちゃんと家族でいろんな楽しいことをしてきたんですよ。
ただ、ちょっと神戸愛が強すぎただけで(笑)
地元大好きだったら、それでいいじゃないですか。
ウザいと思われても、地元愛をアピールするって、案外気持ちのいいものですよ。
ちなみに、私のICカードは「ICOCA」です(笑)
たまにコンビニでICカード払いするときは、「すいません〜ICOCAで」とわざと言います。
何アピール?と思いますけど、案外楽しいもんです。
あ〜私はこんな田舎に来てしまって、このまま田舎に埋もれてしまうのかしら?
なんて後悔しているあなた。
埋もれたりしませんよ。
むしろ浮きます(笑)
それは冗談としても、日本は狭いです。
地元に居続けている友達よりも、ネタがたくさん仕入れられることに楽しみを見つけてください。
人生、いかにたくさんのことを経験するかで、人間の厚みも変わって来ます。
頑張ってくださいね!!